【取材協力・週刊誌】週刊朝日 本誌入手のアベノマスク「仕様書」でわかった“欠陥”と国内生産の謎
マスクは、状況と環境に応じて、マスクの種類、正しい着用方法の知識で取り扱うもので、短絡的な結論を導いてはならない。
本誌入手のアベノマスク「仕様書」でわかった“欠陥”と国内生産の謎 「命取りになる」と自民党幹部〈週刊朝日〉
https://news.yahoo.co.jp/articles/ddff469790ce0c482d79d42d9e38e246c1eab838?page=3
4/28(火) 14:48配信 週刊朝日
マスクの知識はセットで説明しなければうまく伝わりません。
元々、布マスクで漏れ率(マスクの外側の粒子(0.2μm-0.5μm)がマスクの内側に入った割合)を計測するまでもなく、100%マスク内に粒子が入ってしまいます。(粒子が布を通過する意味と顔とマスクの隙間から侵入するという意味の両方です)
(漏れ率が本当に100%なのか調べて欲しいと要望があり)実際にフィットテスター(SIBATA MT-05)を用いて計測して、着用時の漏れ率が100%になる事を確認しましたが、布マスクのフィルター自体の性能の試験はしておりません。続けて、防じんマスク(漏れ率0.3%)と99.9%カット不織布マスク(漏れ率65.3%)の結果を得ているので、機器自体に故障はなかったと思われます。(いずれも私の顔のでみで行ったものです(n=1))
布マスクが配布される前から、布マスクは防じん効果はない、という話をしていましたが、フィルター試験されている不織布のマスクにおいても、顔にフィットしにくく漏れ率が高くなってしまうので、布マスクは不織布マスクより防じん効果が劣ります。国家規格の防じんマスクにおいても、フィルター性能が保証されていても、正しく着用できていなければ防じん効果はなく同じ事です。そのため、現場に入る前にフィットテストが重要だと8年前から私は啓発しています。(試験不織布マスクも防じんマスクもフィルター自体は0.1μmのウイルスをほぼ100%補集します)
どうしても使用しなければならないのであれば、
結論として布マスクでは、一部の大きい飛沫の拡散を防ぐ、手についたウイルスを顔に付着させない、喉の保湿というマスクの機能を重要視すべきなのです。
不織布マスクでは、うまく顔にあえば、漏れ率が10%以下にできる人もいますが、この話はほとんど記事にされません。マスクの種類のバリエーション、骨格のバリエーションによって、漏れ率にはばらつきのあるデータとなります。命を守る事ができる人とそうでない人が生まれてしまい、不確実な防護具となります。そもそもそのようなものを防護具と呼んでよいのかとなります。
そのため、万人の顔にフィットするように作られた防じんマスクを訓練とともに勧めなければなりません。しかし、防じんマスクでも骨格に合わない人がいます。その人は、フィルター取替式の防じんマスクを試してみると良いでしょう。息苦しさは、個人の主観によりますが、息苦しくないように作られた、防じんマスクも多数存在します。そのようなマスクを使えるような状況と知識がなければ、マスクによる感染予防は一切実現できません。
マスクを用いた本質的な感染予防対策は、マスクの種類、付け方の正しい知識とともに、いかに賢く運用するということが大切なのです。
マスクが悪いのではなく使う側の選択や運用によって、マスクは命を守るアイテムにも命を奪うアイテムにもなりうるのです。